放送大学(心理学)

放送大学で心理学を学んで良かった!どんな学問?なんの役に立つ?

  心理学を勉強したい!

 

放送大学の聴講生になったのは、40代も半ばを過ぎてからです。

どうしてこの歳になって放送大学で心理学を学ぶ気になったのか?

実際に心理学を勉強してみて、どんな点が良かったか?

心理学はどんな学問で何の役に立つのか?

こんなことをお伝えしたいと思います。

心理学は人や自分を知るヒントになる

私が心理学を勉強したいと思ったのは、

「自分を知りたい、知って人との関わり方に生かしたい」という気持ちからでした。

  • 自分にどこか自信がもてない
  • 人づきあいに消極的で相手との間に壁をつくってしまう
  • 初対面の人にどこか恐怖心を感じてしまう
  • 子どもの頃から人の顔色をみてしまい、疲れてしまう

「いつからこんなに消極的な性格になってしまったのか?」

「この性格のせいで、もしかしたら大切なものを逃がしていないか?」

遺伝?生い立ち?環境?

自分の心の内面や、人というものについて知ってみたいと思いました。

知ったら、今からでも何か変われるのではないかと思ったのです。

 

もう一つ。

学生時代の友人のひとりがうつ病だったと知りました。

卒業してお互い県外の実家に帰ったため、すっかり疎遠になっていました。

もし知っていたとしても、今の自分に何かできただろうか?

改めて、人の心についてちゃんと勉強してみたいと思いました。

 

「心理学」とはどういう学問で、なにを学べるのか、実際に何に役立つのか。

なにもわからない状態でのスタートでした。

毎日いろんなことに気づかされたり考えさせられたりして、

最初に想像していた以上に、心理学というものにひき込まれています。

「心理学」を学んでいくことによって、今までとは違った視点から、

自分を含めた人や物事をみることができるのではないかと感じています。

心理学は高い信頼性と妥当性が求められる

たまたま、スタートして初めて視聴した授業が「心理統計法」でした。

 心の勉強なのに数学が必要??心理学って文系じゃないの?(汗)

 

どうして、心理学に統計学が必要なのか?

心理学は「仮説」「実験」「検証」の3つをとても大切にしている学問だからです。

研究方法だけでも、分野ごとに幾通りもの方法があります。

またその実験方法にも、高い信頼性と妥当性の両方が求められます。

  1. 人の行動について仮説を立てる
  2. 仮説を証明するための実験をする
  3. そのデータを分析。仮説が正しかったのか検証をする

この③データの分析のところで「統計学」が必ず必要になってくるのです。

心理学に対する以前のイメージは、どちらかというと哲学に近いものでした。

個人の主観や思想が強く影響する学問なのかと勝手に思っていました。

でも学習を始めてみて、

心理学は人の行動の中にある「目に見えないもの」を仮説、実験、検証を繰り返すことで「見えるよう形にしていく」ものではないかと理解しています。

そう理解してから、心理学というものに対する信頼感が私の中で高まりました。

もちろん人がみんな同じ心の動きをするわけではないので、確率100%ということはありえません。

でも、多くの人の「傾向」として心の動きや行動のパターンを知っておくことは、

自分の心や行動と照らし合わせて考える上でも、

これからの人間関係においても役に立つことだと思います。

あくまで心理学を学ぶ初心者としての理解です。

この先学習を重ねることで、また違った理解の仕方が出てくるかもしれません。

そういった自分の変化を知るのも、面白いかなと思います。

心理学を学ぶと自分を見つめる時間が増える

研究の方法や心理学の歴史を学ぶもの、臨床、カウンセリングなど、さまざまな分野の授業があります。

そんな授業の中で、「自分のことを思い返す」ことがよくあります。

思考のクセ、人間関係のパターン、生まれた時からの「家族」との関係、経験してきた出来事・・・。

いろいろと振り返って、思いをめぐらす時間が増えました。

 

たとえば、次のような理論があります。

「アタッチメント理論」(ボウルビィ)

赤ちゃんが知らない人に会ったり、初めての場所で怖いと感じたときなどに、

そばにいる人にギュッとしがみついていく場面を想像してみます。

アタッチメントの本来の意味は「愛着」ですが、

この場合は愛情からの行為というよりも、

不安な気持ちを誰かに「しがみつく」ことによって改善するという行動防御システムの意味があります。

ボウルビィ(Bowlby.J.)は、第二次世界大戦後に乳児院などの子どもを観察し、養育者と乳児の間にアタッチメント(愛着)が形成されることは、栄養を与えられることによる二次的な産物ではなく、独立した欲求であることを見いだした。

(略)

アタッチメントが発達する段階で、不安を抱いたり危機に直面する状況において母親がどのように応答してくれるのかにより、周りの世界に対する内的表象に違いが生じてくる。世界は信頼できるのか、自分は困ったときにたすけてもらえる存在なのかというような、他者や自分に対する捉え方の基盤になるのが、アタッチメントの内的表象モデルである。

「乳幼児・児童の心理臨床」小林真理子 塩﨑尚美 (放送大学教材)

 

記憶にない頃の母親との触れ合いが、人間関係や自己肯定感にもつながっている。

不安な状況の中「お母さんがどんな風に接してくれたか」ということが、

その後の人生にも深く影響していくんですね。

 

人の心の中を理解することは難しいです。

でも自分のことなら「一番慣れ親しんだ近い存在」として「心の中をのぞくこと」もできます。

心理学を学ぶ時に「一番近いモデル=自分」と照らし合わせながら学習していくことは、
一番わかりやすく、自然な流れだと思います。

まず自分を知らないと、人を知ることも難しいですよね。

心理学を勉強することで、人間関係に消極的な理由が少しわかった気がしています。

心理学を学ぶことは、自己管理、行動のひとつの目安になる。

感情は連鎖し、認知や行動にも影響を与える

「気分が落ち込む」「何を考えても悲観的になってしまう」ってことありますよね。

一度そういう気持ちになると、どんどんネガティブな方向に行ってしまいがち。

そのことを説明している理論があります。

「ムード一致効果」「感情ネットワークモデル」 (バウアー)

バウアー(Bower,G.H.1961)は、ネガティブあるいはポジティヴな内容の文章を読ませる、ある課題に失敗したあるいは成功したという偽りの情報を与える、などの認知的な手続きによって、特定の気分(ムード)に誘導することができることを明らかにした。

(略)

彼はまた、こうして誘導されたムードに応じて記憶や認知が影響を受けることを明らかにした。彼の実験では、ネガティブなムードに誘導された実験協力者は、あいまいな状況での解釈をネガティブに偏らせ、自己評価や自己効力期待を低下させ、ネガティブな体験が起こる確率の主観的評価(主観的生起確率)を高めたのである。この現象は「ムード一致効果」と呼ばれている。

(略)

バウアーは、感情ネットワークモデルを提出してこのムード一致効果のプロセスを説明した。それは、ある感情を感じると、この感情と結びついた記憶のネットワークを伝わり、その感情と関連する記憶にアクセスしやすくなり、連想や、解釈や、注意に影響を与えるというものである。

「心理臨床の基礎」 小野けい子 放送大学教材

 

この文章を読んだ時、ハッと胸をつかれたような感覚になりました。

何かのきっかけで負の感情が芽生えるとちょっとした嫌な出来事まで思い出してしまい、

「こんな風に考える自分に問題が?」と、ますます落ち込んでいきます。

そんな状態で大切なことを決めたら、やっぱり消極的な選択をしてしまいそうです。

それがクセのようになって人生すべてが負の感情に支配されたら・・・。

 

でも「自分だけじゃない。人にはそういうプロセスがあるんだ」とわかっているだけでも違います。

「いま、悪いことばかり考えてる」と自覚があれば、大切な判断をさけることもできますよね。

「ムード一致効果」はネガティブな情報に対してだけじゃなく、ポジティブな情報に対しても作用します。

自分の気持ちが明るくなるようなきっかけを与えてあげればいいのです。

  • 好きなアーティストの音楽(明るい気持ちになるもの)を聴く
  • 綺麗な色の気持ちが華やぐものを身に着ける、そばに置く
  • お気に入りの楽しいドラマを観る
  • お天気のいい日は外に出る
  • ストレッチしながら深呼吸する
  • 可愛い犬の動画を観る

映画が好きな人、身体を動かすのが好きな人、人と話すのが好きな人、

人それぞれ違っても、気分が上がることって探せば一つくらいありますよね。

一人でも簡単にできそうな気分転換の方法をあらかじめリストアップしておいて、

「元気でないなー、嫌だなー。」と感じたら、どれか一つ試してみればいいのです。

あれこれ試してちょっとでも動いている状況のほうが、前に進めますよね。

思考の悪いクセを知っておく

自分のマイナス思考がどのタイプなのかを知っておくことは、この先正しい判断をするためにとても役に立つと思います。

考えのわな

ダメダメ色メガネ
ダメな側面、悪いところばかり見てしまう

雪だるま的考え方
 一つのことを考え始めると、次から次へと悪い方向に考える

全か無かの考え方
ものごとを全て0か100かで考えてしまい、すべて100%完璧でなければ0と同じ、
意味がないと考えてしまう

占い師のような考え方
「将来悪いことやダメなことが起きる」と予測してしまう

読唇術師のような考え方
まるで人の心を読むように、「あの人は自分に対して悪いことを考えている」
と思ってしまう

(代表:松丸未来)

「乳幼児・児童の心理臨床」 小林真理子 塩﨑尚美 放送大学教材

 

まるで自分のこと言われてるみたい・・・

 

子どもを対象にした「認知行動療法」の授業の中で出てきたものです。

この中の「雪だるま的考え方」と「占い師のような考え方」は、先程の感情ネットワークモデルの状況と似ていますよね。

負の感情が連鎖した時、「自分はどのタイプになっているんだろう」と理解することで、

効果的な対処をとることができそうです。

 

「ダメダメ色メガネ」になってしまったら、次のことを思い出してみます。

「本当に上手くいった時はなかったのか?」

「本当に失敗ばかりだったのか?」

過去の成功体験を思い出すかもしれないし、失敗ばかりでもなかったことがわかるかもしれません。

「読唇術師のような考え方」になってしまったら。

その人のどんな態度でそう感じたのか、直接何か言われたのか考えてみます。

自分が想像しているだけで、実際にはそんな事実はないかもしれません。

「あー、私またこんな思考になってる!」と自覚することが大切なんですね。

まとめ|心理学には生きていく上のヒントがある

心理学を学び始めたことで、自分の中の偏った考え方やクセに気づくようになりました。

本当に奥が深い学問だと感じています

 

ご紹介したことは授業の中のほんの一例です。

こんなふうに、心理学には生きていく上でのヒントが数多く存在しています。

40歳を過ぎて飛び込んだ心理学の世界。

この先の人生をもっと良くするヒントを見つけるためにも、学習を続けていきたいと思います。

勉強する人
放送大学で心理学を学ぶ。社会人におすすめする7つの理由。「心理学に興味があるけど、どうやって勉強したらいいのかな?」 「放送大学って名前は聞くけど、どんなところなのかな?」 「毎日...
飛行機と夕焼け
飛行機が怖い時に落ち着く方法ある?私はこれで不安や緊張を克服! 飛行機は怖い!苦手!嫌い! そんな私ですが、先日ハワイ旅行にいくために本当に久しぶりに飛行機に乗りました。 どうして...
三日坊主を克服する方法は?毎日続けるための3つのステップ。 通信講座など資格の勉強が続かない ダイエット、運動など決めたことが続かない やり始めるまでに時間がかかる ...