最近メディアでもよく取り上げられていますが、「血糖値は今まで指摘されたことないから自分には関係ないよ~」って人も多いようです。
でもちょっと待ってください!
「健康診断で問題なかった=血糖値に問題なし」ではないかもしれません。
ちょっと心配になった方、こちらのチェック項目を確認してみてください。
- 性別
- 年齢
- BMI
- 家族に糖尿病の人がいるか
- お腹が出ている体型かどうか
- 高血圧か
- 一日何本タバコを吸うか
- 週に3日以上運動をしているか
じつは私、すでにこの血糖値スパイクの状態が起こっています。
かかりつけ医から「境界型糖尿病、糖尿病に移行する確率が高いので今から気をつけてください」と言われてしまい、毎日の生活習慣を見直しました。
このテストで怪しい結果がでた方、今まで血糖値についてあまり気にしてこられなかった方、ぜひこの機会に「血糖値スパイク」について知っていただければと思います。
Contents
血糖値スパイクってなに?どんな症状?
血糖値スパイクとは、食後血糖値が急上昇し、一日のうちに血糖値が乱高下する状態のことをいいます。
これは一日の血糖値の動きを表したイメージですが、まったく問題のない人なら緑色の線のように食後血糖値もラインを超えることなく上下移動すると言われています。
でも、赤い線のように食後血糖値だけ急激に上昇、140の基準ラインを越えてしまう人達がいるんですね。
まったくの健康体の人なら、すい臓から分泌されるインスリンが血液中の糖の量をコントロールします。
でももともとインスリンの量が少なかったり、コントロールする働きが弱かったりすると、血液中に余ってしまった糖があふれ出して高血糖の状態が続いてしまうのです。
こういう体質の人は、かなり食べ方に気をつけないと食後血糖値が跳ね上がってしまいます。
私も白米か煮びたしの砂糖?の影響なのか、食後60分で189まで上がってしまいました。
※140が目安です。
「自分が食後に血糖値が上がりやすい」と気づいていない人、本当に多いと思うのですがどうしてなんでしょうか?
血糖値スパイクが見逃される大きな原因の一つが、健康診断でふつう測定するのが「空腹時血糖値」だからなんです。
健康診断を受ける時に注意書きにたいてい書いてありません?
「当日は食事をとらずに来てください」って・・・
空腹の状態でしか血液検査をしないので血糖値は低いまま。
たとえ普段の食後血糖値がどんなに高くても、「異常なし」と判定されてしまうんです。
健康診断では正常なのに、知らないうちに体中の大事な血管が痛めつけられ、最悪の場合、突然死に襲われる――。そんな危険を招く「血糖値の異常」がいま国内で40~50代に蔓延しているという。食後の短時間にだけ血糖値が急上昇し、やがてまた正常値に戻る。わかりやすく名付けるとすれば“血糖値スパイク”だ。最新の研究によれば1400万人以上が該当する可能性もあるという。その知られざる実態と対策を取材した。
なにも気がつかないまま食生活も気をつけることなく、そのうち糖尿病に移行してしまったら・・・・考えるだけでもこわいですよね。
食後血糖値が上がるとなぜ危険?
血糖値スパイクの放置がこわい理由、それはさまざまな合併症が引き起こされる危険が大きくなるからです。
- がんの発症リスク
- 動脈硬化
- 糖尿病網膜症
- 脳卒中
- 心筋梗塞
- 認知機能の衰え
食後高血糖に気づかないままだと、自分の生活習慣を見直すというチャンスを逃してしまします。
そのまま数年後に糖尿病に移行する確率が高くなって、このように病気になるリスクが大きくなってしまうんですね・・・
食後高血糖 血糖値スパイクの調べ方
健康診断で「空腹時血糖」だけを調べていたのでは、いつまでたっても本当の状態はわかりません。
どのようにしたら自分が食後高血糖かどうか調べられるのでしょうか?
血糖値自己測定器を購入 メリットとデメリットも
私が持っているのは自分で採血をして血液中のブドウ糖を測定するもので、「SMBG」タイプといいます。
アボット社の「フリースタイル・プレシジョンエクシード」を使用。
糖尿病の診断がついているわけじゃないので保険はつかえません。
ネットで自費購入して、毎回測るための針とセンサーは近くのドラッグストアで購入しています。
こちらは自分で食後のタイミングをみて測る方法なので、私は食後60分後と120分後で測って記録しています。
食べたものの内容と食後の血糖値を記録しておけば、自分がなにを食べると血糖値があがりやすいのかの目安になります。
※実際にこの記録を始めてから食事内容も気をつけるようになって、ヘモグロビンa1cも少し下がって増えていた体重も落ちました!
でもこの方法、デメリットもあるんです。
「血糖値スパイク」という点で考えた場合、食後どのあたりで一番血糖値が高くなっているか自分ではわからないのです。
もしかしたら食後30分や食後90分が一番高いのかもしれないし、日によって食事内容が変われば血糖値が上がるタイミングも変わります。
タイミングを間違えた2点で測ってしまえば、結局のところ血糖値スパイクを見逃すことになってしまうんですよね・・・
【血糖値自己測定器の特徴】
- 自分で針を刺して採血が必要(最近の針は細いので痛みはありません)
- 糖尿病の診断がない場合、すべて自己負担
(本体で10,000~15,000円位) - 消耗品の針とセンサーは通販で購入できないので、購入した機器に合ったものを近くの調剤薬局で購入する必要あり。
(針は家庭ごみでは捨てることができませんので、購入店で引き取ってもらう必要があります。)
このようになかなかの負担と手間なので、糖尿病とはっきり診断されていない方が購入するには、かなりハードルが高いと思います。
でも最近はっもっと確実に調べられる方法もでてきました。
一日の血糖値の動きを測定できる測定器があるんです。
こちらは血液中のブドウ糖を測定する方法ではないので、針をさす必要もありません。
血液と細胞の間にある間質液の中のグルコース(ブドウ糖)の値を測定するもので、
このような測定器のことを「FGM」タイプといいます。
血液中のブドウ糖の濃度と間質液の中のグルコースの濃度は上がるのに5分〜15分ほどの時間差が出てしまうようですが、一日のグラフにして血糖値の動きをみるには問題ありません。
アボット社のリフレという最新の測定器だと、最長14日間のグルコース値を測ることができます。
テレビの血糖値特集で、被験者の人が二の腕の内側に白い丸いものを貼られているのをご覧になったことありませんか?
一日中最長14日間まで取り付けっぱなしで、体内の間質液に含まれるグルコース(ブドウ糖)を測定してくれるのです。
毎回針を刺す負担もなく1日の血糖値の動きをグラフ状にしてみることができますので、食後血糖値の状態もしっかり把握することができますね。
血糖測定方法には、血液中のブドウ糖を測る方法と、間質液という細胞周囲を満たしている液体中のグルコース、つまりブドウ糖を測定する方法 があります。
(略)
血液中のグルコースが増えると、間質液中のグルコースも増えて、 逆に血液中のグルコースが減ると、間質液中のグルコースも減っていきます。つまり、血液中のグルコース値と間質液中グルコース値は相関性をもっているのです。
Abbott: 「血糖測定について」
*こちらは全国の「日本調剤薬局」でも取り扱いがあります。
センサーは最長14日間の使い捨てで、本体とセットで購入するとお財布に優しくないのがちょっとデメリットですね。
でも血糖値スパイクを確実に調べられる点では、とても優れた製品だと思います。
ヘモグロビンA1c(HBA1c)を血液検査に入れる
「機器まで購入するのはちょっと・・・」という方には、血液検査の時に「空腹時血糖値」だけでなく「ヘモグロビンA1c(HBA1c)」の項目を追加してもらう方法があります。
HbA1cは、赤血球に存在するヘモグロビン(Hb)に、ブドウ糖が結合したものです。赤血球の寿命は約4か月であり、この間に赤血球が体内をめぐり、ヘモグロビンにブドウ糖が結合します。血液中のブドウ糖が多いほどHbA1cの値は高くなり、HbA1c値は過去1~2か月の血糖コントロールの状態を反映します。
こちらは、数百円程度の追加で調べてもらうことができます。
空腹時血糖値と違って1〜2か月の平均値が出ますので、食後高血糖の状態を把握することはできなくても自分の血糖値に問題があるかどうかは知ることができます。
私もこのヘモグロビンA1cの値が高かったことから、次の負荷検査へと進んで「境界型糖尿病」であることが分かりました。
自分にリスクがあるとわかるだけでも、糖尿病へと移行させない対策をとることができますよね。
食後高血糖対策 食事や運動の目安
すでに食後に血糖値が上がりやすい体質になってしまった方も、問題のない方も、血糖値を急激に上昇させないためのポイントがあります。
- 野菜から食べる(ベジタブルファーストで食物繊維を先にとる)
- 炭水化物の重ね食いはしない(糖分の摂り過ぎを防ぐ)
- 3食きちんと食べる(空腹状態が長く続くと、糖の吸収が良くなり過ぎて高血糖につながる)
- よく噛んで食べる(ゆっくり食べることによって糖の吸収速度が抑えられる)
- 食後に軽く身体を動かす
かかりつけの先生から教わって、私も毎日心がけています。
でも、具体的に実践するにはわからないことも多かったんですね・・・
「野菜を先に」ということでお皿たっぷりの生野菜サラダを食べているのですが、冬場になると冷たい野菜をたくさんとるのが少し苦痛に感じるようになりました。
食後の運動も、実際にどんな運動をどの程度行ったらよいのかあやふやなままでした。
そんなことを思っていたら、先日「健康カプセル!元気の時間」というTBS系日曜日の朝の番組で「血糖値スパイク」についての特集があったのです!
そこでいい情報がありましたので、ご紹介しておきます。
- 大豆を食事の前に食べる(毎食30粒を1粒ずつ)
- 朝食にヨーグルトを食べる(無糖のもの)
- 食後15分以内に1分間動く(スマホやテレビを立ってみるだけでもOK!)
大豆の食物繊維が腸の表面をコーティングしてくれるので糖の吸収が穏やかになるそうです。
30粒を一粒づつ食べることで、ゆっくり咀嚼して食べるクセづけにもなるとか。
これはこれで慣れるまでは大変な気もしますが、野菜の苦手な方やサラダに飽きてしまった方などにいいのではないでしょうか。
朝にヨーグルトですが、便秘にいいとは分かっていても、高血糖を防ぐ作用があるとは知りませんでした・・・。
「乳清たんぱく質」がインスリンの分泌を促す作用があるとのこと。
私も早速実行してみます。

「食べた後すぐに運動するのはしんどいなー」と感じていたのですが、15分以内にたった1分間立っているだけでもいいのなら気軽に実行することができます!
外にランチを食べに行った時は、歩いて帰ってくるだけでも十分運動になるわけですね。
食後血糖値を上げない間食のとり方
高血糖になりにくい食事の方法は大体わかったとして、気になる間食についてはどのようにしたらいいのでしょうか。
血糖血が高くなりがちな人は、やっぱり甘い物好きな方が多いですよね。
間食をとるタイミングについては、「食後に食べたほうがいい」「3時のタイミングで食べたほうがいい」と異なる意見があります。
「食後に食べたほうがいい」という意見は「空腹状態での甘い物の摂取は糖の吸収を高めてしまうから食事と一緒にとってしまったほうがいい」という理由から。
「3時のタイミングで」という意見には「昼食から夕食までの時間が長くなり空腹状態が続 くと糖の吸収がよくなり過ぎるため、中間をとって時頃に間食をしたほうがいい」という理由があるようです。
どちらも理にかなっているように思えて、どちらを選べばいいのかわかりませんね・・・
結局「空腹状態が続くのはよくない」ということでは一致しているようです。
- 菓子パンなど糖分の高いものは控え、果物・牛乳などを食事の際に分けて食べる
- どうしても他に間食をとりたい時には糖質の少ないものを選んで量を調整して食べる
私は間食にコンビニの低糖質シリーズを利用しています。
美味しいのでストレスもたまらず、糖質制限を長く続けていられます↓
日本人は欧米人に比べ、体質的にインスリンの働きが弱い傾向があるといわれています。
また身体にいいといわれる和食ですが、白米が中心、お酒、みりん、砂糖での味付けが多いので、実はかなりの糖分をとっているという事実も・・・
将来も健康な身体で過ごしていくために、今から血糖値を上手にコントロールできるように心がけたいですね!
健康診断になかなか行けない方にこんな便利なものも・・・↓
おうちでドック(女性用)最後までお読みいただきありがとうございました。