飛行機は怖い!苦手!嫌い!
そんな私ですが、先日ハワイ旅行にいくために本当に久しぶりに飛行機に乗りました。
どうしても行きたかったハワイ、さすがに飛行機なしでは実現しません。
行く前は幾度となく不安が頭をよぎっていた私ですが、・・・無事に帰ってきましたよ!
この記事では、飛行機での恐怖や緊張を和らげるためにいろいろ行った方法を書いています。
同じように飛行機が怖くて仕方のない方に、少しでも参考になれば嬉しいです。
Contents
飛行機が怖い 離陸が怖い なぜ?理由は?
私はジェットコースターも怖くて乗れないんですが、「飛行機が怖い」といくら言っても怖くない人にはどうやっても伝わらないものなんですよね。
「根性がない」「ちょっと頑張ればいいのにワガママだ」と感じてイライラする人もいると思います。
よく「車の事故に比べてどれだけ飛行機が安全かわかってる?」と言われます。
・・・はい、わかってます。頭では理解してます。
でも理屈じゃないのです。
怖いものは怖いのです!
飛行機に限らず、こういうものは全部苦手だし嫌いです。
- 飛行機が離陸から上昇していく間の身体が浮く感じ
- 飛行中にガタガタ揺れている時
- ジェットコースターなどの絶叫系マシン(想像だけでだめ)
- 高速走行中、加速を感じた時
- 新幹線に乗っていて、その速さを身体で感じた時(特にトンネルの中)
- スキーの最中、キャパ以上のスピードが出てしまった時
こうしてみると、高所恐怖症というより、加速Gが怖い、スピード恐怖症の部類に入るのかもしれません。
高層ビルの展望台なんかは普通に行けますし・・・。
飛行機には、私の苦手な要素がすべて入っている気がします。
特に飛行機の離陸が怖い。
離陸前後の加速していく時間、上昇中の時間がとにかく恐怖です。
飛行中も、「地に足がついていない」「これ浮いてるんだ」と意識してしまうともうダメです。
じわじわと恐怖がこみ上げてきて、叫び出してしまいたくなるような気持ちを抑えるのに必死になったこともありました。
「これが高じるとパニック発作を起こすようになるんだろうか」と不安に感じたものです。
「ここから逃げ出せない」と自分でコントロールできない状況への恐れもあるのでしょう。
多分あの内蔵がフワッ~と浮く感じがたまらなく気持ち悪く、恐怖に感じるのだと思います。
ただ「怖い」という感情だけではなく、おそらく実際に血圧が上がったり動悸が激しくなったりして身体に負担もかかっているはず。
三半規管が弱い人や、内臓を支える筋肉がない人も、あの「浮遊感」に弱いといいますね。
これがジェットコースターであれば私はどんなに誘われようが乗ろうと思いませんし、大げさでなくパニックを起こしたり、体調不良でどうにかなってしまう可能性があると思っています。
私を「ワガママだ」の一言で判断する相手なら、残念だけどお付き合いできないとも思います。
でも、飛行機は移動手段だから「私乗らない」ではすまないですもんね・・・
ジェットコースターのように「恐怖」を売りにしているものとは、そもそも比べるものではないですし。
そこで今回の飛行機の旅では、「どうやったら不安や緊張を和らげることができるか?」を自分なりによく考えて準備して本番にのぞみました。
飛行機が怖い時の対策 乗る前の準備
- 身体を締めつけない楽な服装にしておく
- 酔い止めを飲んでおく
- 機内食、映画など、飛行機の中で楽しめることを思い浮かべる
- 可能であれば、客室乗務員さんの近くの席を予約
とにかく身体をリラックスさせるために、できるだけ楽な服装で行きました。
私は緊張すると空気を呑み込むクセがあります。
お腹が張ってしまうと苦しいので、普段よく履くジーンズではなく、ゆったりしたワイドパンツを履いていきました。
酔い止めは、水なしで飲める「トラベリックSP」を。
「気休め」でもいいんです!
飲むことで少しでも安心できるならそれでいいんです。
ちゃんと「自律神経の興奮を抑え」って書いてありますしね!
私は市販の薬を購入しましたが、それでも不安な方は事前にお医者さんに相談されるといいですね。
飛行機に乗ることは怖いですが、そもそも飛行機の旅に慣れていないので、単純に「機内食」や「ドリンクサービス」「映画や音楽」が楽しみという気持ちもありました。
「怖い」<「期待」になるように、飛行機の旅のいいところだけ思い浮かべるようにしました。
そして、私が今回ラッキーだったと思ったことがあります。
客室乗務員さんの向かいの席だったことです。
この記事の中でも書いていますが、プロである客室乗務員さんの姿を常に確認できることが妙な安心感につながりました。
今回は夫が少しでも足を伸ばしたいからと、たまたま非常口そば(客室乗務員さんの席の向かい)の席を予約していたのですが、私にとっても心強いフライトになりました。
もし事前に席の融通がきくようなツアーでしたら、客室乗務員さんの近くの席を予約するのもひとつの対策になるかと思います。
飛行機が怖い時の対策 深呼吸で緊張を和らげる
いよいよ、離陸。
滑走路を進んで行く時の「ゴゴゴ・・・」という低くうなるような音と振動も嫌ですよね。
飛行機が離陸に向けて動き始めた瞬間、何か感じたのでしょうか、
近くの席の赤ちゃんが急に泣き始めました。
相手は赤ちゃんとはいえ、同じように恐怖を感じているのかと思うと同志のような気持ちに・・・。
- イヤホンで好きな音楽を流す
- 目を閉じて、ゆっくり深呼吸
私は緊張すると自律神経に影響するのか、血圧がすぐに跳ね上がってしまいます。
特に病院に行った時がひどく、150〜170くらいになることも。
(「白衣性高血圧」というらしいです)
緊張を感じる時は、とにかく深呼吸することで血圧を下げるようにします。
深く息を吸い、深く吐く、を繰り返すことで副交感神経が優位になり血圧の上昇を抑える働きをしてくれます。
「呼吸法」にも鼻呼吸、口呼吸、カウントの仕方などいろいろありますが、
私はヨガ教室で教わった方法で行っています。
鼻から深くゆっくり吸い込み、また鼻からゆっくりすべて吐き切るようにします。(息を吐き切ると、自然に深く吸い込むようになります。)
自分の呼吸に集中して、繰り返します。
ベルトの装着サインが消えるまで恐怖感は続きましたが、深呼吸しながら必死に音楽に集中することでなんとかやり過ごすことができました。
知らず知らずのうちにすごい力で肘掛けを握りしめていたようです。指の先が白くなっていました・・・。
放送大学で心理学を勉強しているのですが、受講科目の一つ「認知行動療法」でも不安障害や抑うつからくる身体の緊張を軽減するリラクセ―ション技法の一つとして「呼吸法」があげられています。
気持ちが高ぶっている時にリラックスすることは簡単なことではないですが、リラクセーションも訓練が大切だと説明されています。
●リラックスできるようになることは、他のスキル訓練と同じように継続的練習が必要であることを説明する。
●練習を開始する際には、リラックスに近い状態のとき、あるいは不安や緊張、怒りがあったとしても、それが弱い時に行う。空腹や眠気の強い時にも練習を避ける。
●気が散らないように静かなところで、目を閉じて練習する。
●日常生活に近い状況において練習を始める。例えば、横になるよりは、心地よい椅子に座って行うのがよい。
●ある程度スキルを習得したうえで、不安や緊張を感じるときに練習の成果を試し、どのように自分が反応するかを確認する。
「認知行動療法」 下山 晴彦 神村 栄一 (放送大学教材)
日頃ヨガで行っていたことが、まさにこの「リラックスするための練習」になったのかなと思います。
いつものように深呼吸して意識を集中することで、自分の中で「大丈夫だ」という自信につながり安心できたようです。
飛行機が怖い時の対策 まわりの人や状況をみる
飛行中、気流の関係でかなり(私にとっては)ガタガタと揺れた時間がありました。
客室乗務員さん達も機内食サービスを途中でストップして、ベルト着用、着席に。
揺れは、20分〜30分くらい続いたでしょうか。
もちろん私の不安と緊張はマックスです。
心臓はバクバクするし、観ていた映画を眺めていても、全然ストーリーが頭に入ってきません。
緊張すると血圧が上がりやすい体質なので、その時もきっと高くなっていたと思います。
必死に深呼吸することで、湧きおこってくる恐怖の感情にじっと耐えていました。
何度めかの「ガタガタッ」という大きい揺れがあった時、思わず向かい合って座っていた客室乗務員さんと目が合いました。
きっと私の顔がこわばっていたのだと思います。
「大丈夫ですよ~」という風にうなづいて、笑顔で返してくれました。
・・・・・。
その時にふっと身体の力が抜けたのです。
気持ちの余裕ができたのか、そっとまわりをみる余裕ができました。
映画を観てる人や眠っている人、みなさん普通にくつろいで見えました。
もしかしたら、中には私のように恐怖感でいっぱいの人もいたかもしれません。
でも、静かで穏やかな機内の様子をみていたら、私の気持ちもだんだん落ち着いてきました。
「みんながこんなに落ち着いているんだから、大丈夫なんだ。たいしたことないんだ。」
と妙に安心した気持ちになったのです。
先程の客室乗務員さんは、腕時計をみてちょっと困った顔をしていました。
食事のサービスを途中でストップしていたので、時間が押していたのだと思います。
私にとっては非日常の怖い体験ですが、この人達にとってはいつもの仕事場。
これが日常です。
いつの間にか恐怖心は消えていました。
飛行機が怖い時の対策 恐怖心より好奇心
無事に成田からハワイに着き、行きの飛行機で小さな成功体験をした私。
帰りの飛行機に乗る頃には、ずいぶん落ち着いた気持ちになっていました。
ひとつ、やってみたいことがありました。
離陸時の外の風景をスマホで録画したいということ。
私の母が海外旅行をしたことがありません。
滞在中、ハワイの海があまりにも綺麗だったので、飛行機から海岸を撮影したらどんなに綺麗だろうと思ったのです。
この時ばかりは離陸の恐怖心よりも、「綺麗な海岸線を撮って母にみせたい!」という気持ちのほうが勝ちました。
初めてみる風景にテンションが上がりました!
行きの飛行機のように、目を閉じて席にしがみついていたら知ることのできない世界でした。
こんなに綺麗な景色を目にすることも、母に見せてあげることもできなかったと思います。
以前の私だったら考えられないことです。
本当に小さい一歩ですが、飛行機への恐怖に勝った瞬間でした。
まとめ 飛行機恐怖症対策には成功体験の積み重ね
まだまだ飛行機恐怖症を克服できたとは思えません。
でも、「飛行機の旅って悪くない」「楽しいかも」と思えるようになりました。
何より、機内からみた景色が本当に綺麗でした。
飛行機に限らず、苦手なことや恐怖心を克服するには、今回と同じようなことが言えるのかもしれません。
- 普段から、緊急時にリラックスした状態になれるよう訓練をしておく
- 小さな成功体験を積み重ねる
- 気持ちに余裕ができたら、積極的に場を楽しめるようにする
- 繰り返し体験することで慣れていく
- ひとりじゃないことを感じる
私にとって、今回の旅行はとてもいい経験と思い出になりました。
これから旅行に行かれる方で私と同じように飛行機に乗るのがこわい方、苦手な方、
少しでもこの記事が参考になれば嬉しいです。